108 YEARS, FIVE GENERATIONS

108年の歴史

守り、つなぎ、次の時代へ。

SINCE 1918108年
変わらぬ港の景色と、
変わり続けた時代と。

大正七年、小さな漁師宿として始まった松沢屋。

幾度もの時代の波を越えながら、片名の港に寄り添うように在り続けてきました。目の前の海はいまも変わらず、朝には漁船が出て、夕にはまた帰ってくる。

108年という時間は、特別なことをし続けた歴史ではなく、当たり前のことを積み重ねてきた歴史です。五人の先代の人生を受け継ぎ、私たちはこれからも、この場所に立ち続けます。

FIVE GENERATIONS松沢屋を受け継いだ五代

FIRST GENERATION

一代目 磯部千能

商いと、松沢屋へ続く土地の礎を築いた一代目

昭和初期、女手ひとつで子どもを育てながら、川沿いに屋台を構えた千能。商いの才を発揮し、やがて食堂へと店を広げました。手打ちのうどんや寿司は多くの人に親しまれ、店は賑わいを増していきました。

さらに商いを広げようと地主へ土地を譲ってほしいと願い出ると、「お前になら譲ってやる。縁起の良い土地だぞ」と言われたそうです。そうして手にした土地が、後の旅館・松沢屋へとつながりました。千能は旅館そのものを立ち上げた人ではありませんが、商いと土地、そして家族の基盤を築いた、松沢屋の歴史における一代目です。

商いと松沢屋へ続く土地の礎を築いた一代目・磯部千能と家族
一代目・磯部千能(中央)
SECOND GENERATION

二代目 磯部サワ子

一代目から土地を引き継ぎ、家族の暮らしと宿の営みを支え続けた二代目。世の中も旅のあり方も大きく移り変わっていく中で、毎日お客様を迎え、松沢屋という場所を守りました。

目立つ出来事だけが歴史なのではなく、食事を整え、部屋を支度し、人を迎える。その積み重ねがあったからこそ、松沢屋は次の代へとつながりました。サワ子が守った日常そのものが、108年の歴史の大切な一章です。

着物姿の松沢屋二代目・磯部サワ子
二代目・磯部サワ子
THIRD GENERATION

三代目 磯部仲治

松沢屋を次の時代へつなぐ役目を担い、家族と宿、そしてお客様が交わる場所を守った三代目。海辺の町の暮らしに寄り添いながら、受け継いだ宿を絶やすことなく、次代へ渡しました。

「三代目」をひと言の肩書で括ることはできません。宿を守るという仕事の裏には、一人の人間としての人生があり、家族への想いがあり、数え切れない日々があります。その生涯そのものが、今の松沢屋を形づくる土台となっています。

松沢屋三代目の磯部仲治
三代目・磯部仲治
FOURTH GENERATION

四代目 磯部ます美

女将として松沢屋を切り盛りし、宿の建て替えという大きな決断を担った四代目。昔から受け継いできたものを手放さず、それでも時代に合わせて宿を変えていく。その両方を引き受け、松沢屋を新しい時代へつなぎました。

お客様を迎えることに心を尽くし、家族と宿を守り抜いた姿は、今も松沢屋の中に息づいています。建物が変わっても、人を想う心は変わらない。ます美が残したその芯が、五代目、そして次の世代へと受け継がれています。

松沢屋四代目の磯部ます美
四代目・磯部ます美
FIFTH GENERATION

五代目 佐藤和子

四代にわたって守られてきた松沢屋を受け継いだ現女将。宿を切り盛りする中で、この場所に流れる祈りや、目には見えないものの存在をあらためて見つめ、「神籬の宿」として松沢屋の意味を言葉にしました。

ただ泊まり、食事をするだけの場所ではなく、日常の役割や期待を置き、本来の自分に還ってこられる場所へ。先代たちが残したものを大切にしながら、宿命鑑定やリトリート「神一晩」を通して、今の時代に必要とされる松沢屋のかたちを育てています。

松沢屋の和室で語る五代目・佐藤和子
五代目・佐藤和子
THE NEXT CHAPTER

若女将 佐藤紗彩

五代目女将・佐藤和子の娘として、海の音、畳の匂い、赤い廊下、そして宿を守る家族の姿を身近に感じながら育ちました。一度外の世界を経験したからこそ、松沢屋には、ただ泊まるだけではない時間があると気づきました。

今は若女将として、108年受け継がれてきた歴史と祈りを大切にしながら、松沢屋を新しい人、新しい価値観、新しいご縁へつないでいます。

「また明日から、自分の人生を生きていこう」

訪れた方が誰かの期待や役割から少し離れ、本来の自分へ還っていく。そんな時間を届けることが、今の私の役目です。

松沢屋の玄関に立つ若女将・佐藤紗彩
若女将・佐藤紗彩

物語を、
これからも残していく。

歴代それぞれの詳しい生い立ちや物語は、写真とご家族の記憶を確認しながら、少しずつ追記していきます。短くまとめて終わらせるのではなく、松沢屋の大切な記録として育てていくページです。

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